ワンダーベル合同会社



建設コンサルティング&教育

 経営者の質問力の腕次第で社員は蘇る

 質問力とは・・・・・
まずは一方的に「こうしろ」「必要だからやってくれ」「君に任せるから」という一方的な対話ではなく、
「〜どう思う」「ではお金があったら本当にできるの。いくら必要か?」「専門的にできる人材がいれば
いいのなら具体的にどんな人?」というようにYes/Noではなく、説明しないと返答ができない質問力に
することだ」 なぜなぜと5回繰り返すことも有効である。要するに回避的反応を質問によって自分で自ら
追い込んでいくのである。
 次に訴求力である・・・・・
その人が何をしたいか、どうされるとプライドに訴えることができるのかを考えた対応をしていく。
その人がこれまでやってきたこと、実績の中で良い成果を振り返りそれをほめてみるとよい。
良いイメージを本人が抱くことでやってみようと前向きになるからである。
 さらには演出力も見逃せない・・・・・
達成したときのご褒美や賞賛などインセンティブをいかに与えるかの工夫も大切である。社内資源である
人材を経営者は過小評価しがちである。従って演出力によって組織を活性化することである。

第4号

『実践 中村塾! 建設業の読み方 一口指南』

第8号

第2号


 今の状態でいくと建設業はどうなるのだろう。
大手30〜40社は自社得意分野に経営資源を集中させ、スーパー5社は
幅広い分野で後続企業追従を許さないだろう。例えば超高層ビルの解体、
長周期地震動に対する解析とダンパー装置据付、リニア関連や大規模
再開発工事の独占的受注という流れがあるからだ。
 では地元建設業はどうか?
1.若い人が採用できない  2.後継者がいない  このどちらかに
該当すると、廃業か合併、譲渡という選択を迫られるだろう。
すなわちM&Aという話が盛んになっていくだろう。

 競争による淘汰以外に、自社内の経営資源欠如という不安要素を
見逃してはならなのだ。
                          
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 これまで説明してきた“建設業の読み方”・・それは、明日を担う社内の人材を経営者自らが方向性を示し、やる気を出させる質問、訴求、目標を与えていくということです。
土台としては、若手中堅社員がいるということ。後継者がいるということ。経営者が種まきをしているということ。そして方向性は逆方向に行かなければ修正は利くということ。
これからの建設業界は、2020を境に色分けされるはずです。自社の特色を出してその分野へ特化したり、連携や買収などで会社組織を変革したり、本業を堅実に守ろうとしたり、いろいろでしょう。
その推進力は経営者の判断と勇気です。
自社を客観的に分析して、何が生き残りの要素であるかを今考え続け、種まきをすることです。
種まきは、投資であり、研究開発であり、異分野への取り組みであり、人材の教育(ここでは別会社出向や海外派遣などを含む)でもあります。

 それでは次回からは事例紹介を通して、そのヒントを掴んでください。
 『建設業の読み方 一口指南』 終了

         次回からは『建設業の経営事例〜ここぞの着眼点〜』スタートです。

第1号

第7号

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 施工体制や人材がそろってきても、方向を間違わないためにはどうするか。
本業を補う小さな事業を取り上げてみます。
種を蒔かないと実はならない。利益を積んで内部留保を高めるだけではなく、次への投資を計画していくことは生き
続けるために不可欠なことです。これをしていない企業と積極的にやり過ぎる企業の幅が大きいのが
地元企業の特徴です。前者は財務体質がよくなり、体力勝負で生き残る反面、魅力の乏しい会社に陥り若手が入って
こないこともあります。一方、後者は経営者にブレーキをかける番頭役の存在が必要です。
会社は伸びる反面、リスクと背中合わせです。どこにどれだけ計画的に投資するか、情報化施工の重機をどれだけ
購入するか、新しい営業方法を取り入れるか、など社会のトレンドの研究をしていないと、判断できない。
そのため異業種を含めた人脈拡大、顧客のフォローを通したリピートニーズ収集、関連事業分野の調査など経営者は、
日々頭と身体を動かさなくてはならないのです。それを補う社員が何人いるかです。
地元企業には、これができる社員はほとんどいません。したがって経営者の独断になるのです。
結果の批判だけする社員だらけなのです。以下は参考です。
●新事業の研究をする⇒勉強しただけでも雑談できるので効果は○
●関連事業の計画つくりをさせる⇒新工法の導入、リフォーム改修工事への営業改革方法など、具体案を
                自社要員で立案できれば◎
●他地域への進出を進言する⇒勝算あるかどうかの情報、人脈を持っているなら○
              主観だけで進言していれば△
●本業のプラス取り組み⇒建設資材の再利用、春先の民間小口工事実施など工事待機人件費を削減する
            意欲があれば○
こうした経営の方向性を幹部社員皆で分担してできる組織が生き残りの土台になるのです。

第6号

ワンダーベル合同会社
経営者が経営方針を打ち立て、社内資源を活用しても方向性が間違っていれば、成果に結びつきません。
北海道に向かうのに九州方向の列車に乗れば永遠に着きません。
東京からなら新潟に向かえば気付いた時には山形、秋田経由で北海道へ行けます
工事という本業をいかに蘇らせるかは目標と正反対方向に進むことではないでしょうが、
手の打ち方次第では落ちこぼれていくことになります。
本業は、施工体制と現場代理人の育成です。バラバラの施工体制、すなわち現場を任された人が自分だけだと思って
相談しない体制にすると最悪です。一人の部長が現場を動き回っているケースは良好です。
現場間の潤滑油になるからです。そんな部長はいない、と嘆く経営者は、育成をしていない。
すなわちBC回目の解説を思い出し、経営者の人の見抜き方、活用をすることです。
人材によっては、数年から10年育成期間がかかるでしょう。そのとき対話をどれだけしているかです。
経営者に共感した社員は必死で会社を理解しようとします。
そのとき、本音で「君にはこんなことをさせたい」と先読みさせ、覚悟をさせるのです。
その後も対話を続け、経営者の判断よりどころに共通認識をさせていくのです。これが教育です。
これをしていない経営者は、愚痴だけをこぼしているのです。
共通認識できれば、質問によって部下は自律的に工事体制を確立します。演出次第では成果は上がっていきます。

第5号

これまでの一口指南では、企業としての消滅は、社内経営資源の欠如あるいは弱体にあると断言できます。
建設業の流れは人手不足と高齢化が明確であり、このままでは施工生産性が危ぶまれるからです。
若手が入ってこない状況では最悪です。
現在は倒産より廃業(黒字清算)が4倍の年間8千件もあるからです。
女性の活用や海外研修生もそこまで期待できないでしょう。そこで社内資源を蘇らせる方法が必要なのです。

お金もかからない、いつでもできるのです。それは経営者の社員の使い方、活かし方にあるのです。

質問力、訴求力・演出力 これらを経営者は使いこなすことです

 経営計画を立て、毎月の進捗をチェックし、指導修正していくことが成果を出すプロセスです。
この中身を皆が注目し、社内の話題になるように仕向けることです。プロ野球でも打率や勝利など皆が知り、
それを話題にしてニュースになるのと同じです。経営計画においても達成できなければ社員全員に何らかの
メリット、ご褒美があるとすれば無関心ではいられない。関心をもつ見える化にすればよいのです。
ホワイトボードの掲示板に日々「誰がどんな活動をして受注したか」「工事の工夫において発注者から評価
を受けた」「施主から〜と言う苦情があったものの上手く対応できた」など他の人が何かをやっている様子
がわかればよい。それを見た人は自分もなにかしなければと焦ってくる。
あるいはそれくらいなら自分もできそうだと考えるようになる。すると皆が行動できるようになる。
見える化の効果はお互いのやる気に火をつけることが多いのです。
同じ目的で社内ネット掲示板活用もありますが、使わない人が多い企業では効果ありません。
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第3号

 地元建設業の今すべきことは・・・経営不安要素の変革
あなたの会社がこのまま受注した工事をするだけだったら、どうなるか
⇒「仕事が少なくなったぞ!公共工事を増やしてもらうことをお願いしよう」
地元に根付く建設会社の特徴です。この繰り返しで体力を失い倒産、廃業、整理(M&A)
という道をたどるのです。
*大手ゼネコンはどんな時もチャンスを狙っている。体と頭を使って意識している。
  地元建設業の不安要素とは、意識である。受身の体質から脱却することである。
*地元ゼネコンの声・・人がいない、人材がいない、やったことがない、うちでは無理だ。
*経営者への指南・・経営者が社員の3倍働くこと。時間ではなく知恵、行動のこと。
      社員は言われたことを受身でやる傾向。その社員に動機づけを与えてやせる
      人の使い方も重要である。
 この人の使い使い方が企業変革を促すのである。

                          
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 人の使い方次第で経営者は楽になる・・・それは対話である

 暗い会社は各人が黙々と仕事をしている。地元の老舗企業に多い傾向だ。
安定した受注先と仕組みがあるのでこれまでは経営が順調だった。これからは違う。
そこで幹部や部門関係者を集めて「こんなことをする必要がある。それをやり遂げなければ会社の将来はない」
と力説する。その時の社員の反応を判断する。反対の理由や社長ここを改善して下さいという要望や補足など
一人ひとり言わせる。このとき社長は内心「うちの人材でどこまでやれるか、彼に任せたらやれそうか」
という人物評価をしていくのだ。この社長を中心にした扇形の対話をうまく利用することで会社は1つの方向に
向かっていく。このときの社長は社員を自分に従えというスタンスでなく、
方向は示すものの君たちはそれについてどう考えているかと社員の本音を引き出すのである。
これなら似たようなことをしていると思う人もいるだろう。
ところが社員の本音を引き出すうまい質問を社長が身につけていない。したがって責任もってやろうとしない。
ここが受身の原因なのである。